日本を代表する皮革産地のひとつに数えられる和歌山。
古くは室町時代の文献に紀伊国の紐革の上質さが記されており、
江戸時代は徳川家の武具、
明治時代には軍靴を製造してきた歴史があります。
レザーファクトリーは、
この伝統を受け継いだ和歌山出身の匠たちが始めた革製品工房です。
私たちが取り扱うのは、熊野牛(くまのぎゅう)、紀州和華牛(きしゅうわかうし)という、
和歌山で育てられている和牛から生まれたレザーです。
和歌山が生み出した希少なブランド牛を、
革製品として世に送り出すことで地域に貢献したい。
和歌山を感じることができる、県民に喜んでもらえる商品を造りたいと考えています。
県民の手で育まれた上質レザーの革製品が、和歌山の誇りになることが私たちの願いです。
熊野古道がルーツの「熊野牛」レザー
和歌山産のみかんで育った「紀州和華牛」レザー
柔らかさで知られるカーフ(子牛の革)のように、
和牛の革は柔らかさが特徴。使い込むほどに
色味が深まり、魅力を増していきます。
レザーファクトリーでは和牛1頭の皮を余すことなく活用。
自然のシワや風合いとして表れる個性を生かして
革へと仕上げています。
皮から革へと加工する工程を「なめし」と呼ぶのですが、
レザーファクトリーでは植物から採れるタンニンを使った
昔ながらの方法で皮をなめしています。
主に使用しているのは、アカシア属植物[ミモザ]の
タンニン。タンニンなめしは化学薬品によるなめしに比べて
手間暇はかかるものの、味のある風合いへと仕上がります。
また環境に優しいことも植物タンニンなめしの魅力です。
和歌山出身のターナーがなめした皮を、和歌山の職人が
世界に一つだけの革小物へ。一つひとつに風合いや色味の個性があり、
天然皮革の醍醐味ともいえる経年変化をお楽しみいただけます。
シンプルなデザインは使う人を選ばず、
アンティークやレトロな雰囲気がお好きな方にも好まれています。
革本来の魅力を感じてもらいたい。
そんな願いから、キズやシワなど革本来の個性や表情を避けずに革を裁断し、製品を仕立てています。
革が好きな人にはもちろん、これから革製品を使いはじめるという方にも、
世界にひとつだけの個性を楽しんでいただければと願っています。